プロフィール
ニックネーム
ぽん
出身高校
東京都立忍岡高等学校
進学先
早稲田大学文学部(人間科学部から転部)
入学年
2013年
現役 or 浪人
浪人
(現役時)合格した学校・学部・方式
大東文化大学環境創造学部(センター)
(浪人時)合格した学校・学部・方式
早稲田大学人間科学部健康福祉学科(一般)
明治大学経営学部経営学科(一般)
法政大学経営学部経営学科(一般)
(現役時)不合格だった学校・学部
獨協大学経済学部経営学科(一般)
(浪人時)不合格だった学校・学部
上智大学文学部史学科(一般)
立教大学経済学部(一般)
明治大学政治経済学部(センター)
(現役時)志望校を決めた時期と志望理由
時期:なし
理由:元々大学進学は考えていたが、3年の12月まで部活動に没頭し、全く勉強をしてこなかった。姉も浪人ということもあり、現役時から浪人を計画の中に入れセンターの2週間くらい前から勉強を始めた。そのため現役時の志望校はなかった。
(浪人時)志望校を決めた時期と志望理由
時期:浪人を開始した4月
理由:高校の偏差値が40台とかなり低めかつ、3年間全く勉強してこなかったため今いる早稲田や慶応といった上位校は絶対無理だと考えた。
そこで早慶より劣る上智大学を目指すことでマーチには受かるのではないかという軽い気持ちで最初は決めた。
だが文化祭や学校見学にいくにつれ、早慶にはない落ち着いた雰囲気と洗練された人が多いイメージを抱き心の底から上智へ行きたいという気持ちが芽生えた。
結果的に現在在学している早稲田は、浪人開始当初、到底合格できないと考えた。なぜなら早稲田に行く人は元々勉強ができるエリートのみだと考え、自分みたいに勉強ができない人は無理だと考えていたからだ。この思いは早稲田に合格するまでずっと抱いていた。
しかし、なぜ受験を考えたかというと、あとで紹介する自分のライバルが早稲田を目指していたからだ。
「ライバルに何としても勝ちたい」
そういう思いから、いわば記念受験的に早稲田の人間科学部を受けた。
人間科学部は早稲田の中で最も偏差値が低く、全問選択式だったので自分も、もしかしたらいけるのではないかと淡い期待を抱いた。
ちなみに当時は社会科学部や教育学部も選択式だったということは知らなかった。
そのくらい記念の感覚で受けたので受験当日も道がわからず、テスト開始の5分前くらいに着いたのを今でも覚えている。逆にこのくらい緊張感を感じずに受けたのがうまくいった要因だと今では思う。
志望校・学部・学科を決めるにあたってのアドバイス
受験勉強を通じて、過去から学ぶ教訓を生かし、現在を生きる我々にリアルにその原体験を与えてくれる「歴史」という学問に魅力を感じたため、大学では文学部に入学しようと考えた。
しかしMARCH以下の大学では文学部では就職が大変らしいという噂(実際関係ないが)をなんとなく信じてしまったため、上智や早稲田以外では経済、経営学部を受けた。
自分が感じたような噂をなんとなく信じてしまっている受験生が多いと思うが、就活において大事なのは「何を学んだのか」というより「どれだけ本気で学んだか」が評価される。
現在就職活動をやっているが、「〜学部だから受かった」ということはほとんど聞かない。
個人で評価される。
そこで自分がやってきた勉強、サークルを本気で伝えられる学生が受かると思う。
だから自分が好きな学問を本気で勉強できる学校、学部が一番いいと思う。
ちなみに私は最初、早稲田の人間科学部に入学したが、その後文学部へ転部し自分の好きな勉強をできている。
ここしか受けないという気持ちも大事だが、色々な選択肢もあることを伝えたい。
高校時代、部活や生徒会含め勉強以外で取り組んだこと
高校時代はずっと軽音楽部でギターをやっていた。
高校まで何かをやり抜いた経験がなかった私が人生で初めてやりきったと言えることだ。
なぜなら1日6時間とか8時間練習したりしていたからだ。バンドも結成し、高校の都大会やライブハウスでライブをずっと行なっていたため、全く勉強してこなかった。
多分当時の偏差値は30くらいだったと思う。
だが、このギターに熱中した体験は受験勉強に非常に影響したと思う。なぜかというと、自信と忍耐力を得ることができたからだ。
3年間毎日練習したことで「自分はやり遂げられる」人間だと自分自身で自覚することができたし、周りもとても褒めてくれた。この自信があってからこそ、偏差値30台から早稲田という無茶な野望を抱くきっかけとなった。
そして浪人時代は毎日図書館で何時間も勉強していたのだが、それはギターを何時間も行う過程で慣れていたのでそこまで苦にならなかった。つまりギターがなければ早稲田には受かっていなかった。
勉強面
高校1、2年時の勉強への取り組み
全くしていない
高校3年時、浪人時の1年間の勉強の進め方と学習の中で心がけたこと
高校3年生(1月〜3月):英単語と文法を毎日2時間くらいし始めたと思う。英文法はbe動詞も全部いえないくらい壊滅的だった。そのため超初級の文法書を買って勉強していた。
世界史は3年の時、面白い先生が担当してくれて授業でよく発言するようになったことから記憶に定着し始めたが、日東駒専くらいのレベルもなかったと思う。
浪人時
春
必死に基礎固めをした。
英語だったら単語、文法、短い文(速単の初級等)の読解など。
国語は古典の文法、単語を中心にやりつつ、国語力をつけるため休憩時間に読書をしていた。
世界史は一問一答とナビゲーター(時間がかかるのであまりオススメしない)を少しやっていた。
夏〜秋
夏頃から最後まで文法はネクステージを使い、単語はシス単を使い何度も何度も繰り返した。
基礎的な文法ができたら、伊藤先生のヴィジュアル英文解釈をし始めた。あとは「やっておきたい」シリーズと速単中級を長文読解としてやり始めた。
国語は簡単な論文から始め、よく出てくる単語の意味を覚える本(なんというか忘れた)などをやった。
古典は春と同じように文法、単語を繰り返した。世界史は流れを頭に入れてから一問一答をずっと繰り返し、年代は語呂合わせで覚えた。
冬
全体的にセンターの過去問、大学ごとの過去問をやっていた。
がその中でも全科目の基礎的な部分(文法、単語、一問一答)などは必ず続けていた。
1日の平均勉強時間
高校1、2年時:0時間
高校3年時:冬以外は0時間。(冬)2時間
浪人時:9時間
得意科目とその理由
世界史
高校の時の担当教師が非常に面白かったため、自然に世界史だけは勉強していた。
毎回毎回、発言していたため記憶の定着に役立った
不得意科目とその対策方法
古典
最初の単語帳選びで間違えてしまったと思う。
語呂合わせのもので覚えたため、試験の時、一度語呂合わせを思い出すというプロセスを経るため読みが遅くなりそれで回答時間に間に合わないということが続いた。
そのため単語は語呂合わせではなく暗記で覚えようとしたが、時間が足りず最後まで苦手だった
おすすめ参考書とその理由、取り組んだ回数
英語:システム英単語
理由:見やすく、出る順で並べられているため自分にあったレベルで暗記できる
回数:50回
英語:ネクステージ
理由:見開きで、解説が簡素だから。
回数:30回
英語:ヴィジュアル英文解釈
理由:徹底的に英文解釈に力を入れているため表面的な英語の読み方でなく、真の意味で理解できるようになると思うからそのため好き嫌いもあると思う。
回数:2回
世界史:山川一問一答
理由:簡単な方と難しい方どちらもおすすめ。完結にまとめられていて暗記しやすい。
回数:30回
国語:センターの過去問
理由:非常に説明がわかりやすいから。これによって飛躍的に国語力が上がったと思う。
回数:1回
模試の位置づけ
受けっぱなしにするなとよく言われるが自分は受けっぱなしにしていた(笑)。
それよりもライバルを作ってそいつと張り合うのに使っていた。
受験で一番伸びるのは、ライバルを作ることだと思う、特に浪人生。
なんでかっていうと張り合いが出て日々の勉強が単調ではなく、焦りを持って行えるからだ。
だから客観的指標である模試の結果は、点数次第で勉強の動機づけになると思う。
高校の授業の位置づけ
好きな授業だけきちんと受ければいいと思います。
僕は世界史の先生が面白くて好きだったので、毎回発言をしていました。
発言することで記憶への定着率がただ暗記するより何倍も違ってきます。
後の授業は英単語とかやっていたと思います。
浪人時在籍予備校
予備校に行っていなかった。
浪人をした理由の自己分析
全く勉強していなかったから、そもそも浪人する気でいた。
浪人生活の中で心がけたこと
ライバルより1時間でも早く図書館に行くこと、睡眠時間をきちんと確保することを心がけていた。
生活面
1日の平均睡眠時間
高校1、2年時:5時間
高校3年時:5時間
浪人時:7時間
主な勉強場所
図書館
予備校へ行かなかったため勉強に集中できる環境、そして無料だった点で図書館に行っていた。
同じ高校の親友もそこで一緒に勉強していたため競争心が芽生えて1時間でも多く勉強するよう心がけたのが良かった。
おすすめの息抜き方法
小説を読んだくらい。
モチベーションを上げる方法
一番はやはりライバルがいること。
近くで頑張っている奴がいると自分も負けないように勉強するはずだ。
そして飯の時間もお互い問題を出し合って時間が無駄にならず記憶に定着しやすくなる。
自分なりの健康管理方法
睡眠時間は必ず7時間は取り、朝食もしっかり食べた。僕よりも何時間も勉強し、3時間睡眠の友達がいたが、結局ほとんど受からず日東駒専以下の無名の大学へ行ってしまったことからも分かるように睡眠時間はとても重要。
受験時に聞いた印象に残っている・勇気づけられた言葉
担任の先生から卒業のコメントで「この一年はあなたを成長させてくれるでしょう」というお言葉をいただいた。
遅刻をよくしていて、一番怒られた先生だったので合格後は一番に報告し非常に喜んでくれた。
誰と一緒に勉強したか
中学、高校と同じ親友。彼がいたから早稲田に来れたと思う。
ちなみに結局彼も早稲田に合格し、中高大と同じ学校の唯一の親友だ。
勉強や受験に対する親のスタンス
浪人の際、全く期待されていなかった分プレッシャーを感じずに済んだことは大きかったと思う。
親にしてもらって嬉しかったこと
体調に関してはいつも気にかけてくれて、必ず朝食、夕食を作ってもらっていた。
メッセージ
大学入学後の生活
浪人時代、朝から晩まで勉強していたため、大学では遊ぼうと決意していました。なので入学当初は様々なークルの新歓によく行っては飲んでつぶれての繰り返しでした。
それもそれで楽しかったのですが、一年の最後に振り返ってみると何も中身がないことに気づき、そのタイミングで転部という制度があることを先輩から聞いたので受けてみようと思い、ちょっとですがまた勉強するようになり、そして自分の行きたかった文学部へ行くことができました。
受験もそうですが、苦しいことを乗り越えることによってその時は辛いですが、あとで「やってよかったなぁ」と心から実感できます。
サークルは結局英会話という地味ですが、楽しく英語が勉強できるという自分にはぴったりなサークルに所属していました。
英会話ということもあり、留学する人が多いのですが、自分ももろにその影響を受けてアメリカへ一年行ってきました。
留学中は様々な人に出会い、自分の今まで凝り固まっていた価値観を広げられることができ、彼女に振られるなど辛い体験もしましたがいい思い出になりました。
そして留学の最後にはニューヨーク、ロサンゼルス、シアトルなど一人でアメリカを横断し、英語を使ってコミュニケーションをとっていたことを思い出すと、高校の時と比べて「非常に成長したなぁ」と実感できました。
多分どれもこれも受験時代に一生懸命やり抜いて、自信が持てたからできたものだと思います。
大学は犯罪を犯さなければ何してもOKです。頭も体も若く、健康な時にそんな自由な時間は大学時代以外ありません。なのでいろんなことができます。
本当にいろんなことです。会社を作る人もいれば一日中寝る人もいます。
自分がやりたいことを突き詰められる、そんな大学時代を送ってくれればなと思います。
後輩へのメッセージ
自分は高校時代全く勉強しなかったのであまり調子のいいことは言えませんが、3つほど伝えたい言葉があります。
まず一つめが”Connecting the dots”です。これは、かのアップルの創業者スティーブ・ジョブズがスタンフォードでの卒業演説で述べた言葉です。簡単にいうと「すべてのものは繋がって、今に至っている」ということです。
彼は大学を中退しますが、その後も授業を受け続けます。その中で彼はカリグラフィーという書体に関する授業を受けます。
一見パソコンや電子機器などと全く関係なさそうですが、のちにMacintoshを発売する際、カリグラフィーの授業のおかげで多種多様な活字を搭載することに成功したそうです。
つまり現時点で無意味なことも将来繋がって行くということです。
私も一見受験勉強とは全く関係のないギターばかりを高校の時やっていましたが、そこで得た、やればできるという「自信」と「忍耐力」で浪人時代を乗り越えて志望校に合格することができました。
なので今やっている無意味と思われることでも、高校時代というかけがえのない時間を生かして好きなことを全力でやってほしいです。
2つ目が「奇跡は10回に1回くらい起きる」ということです。
これはかの、「偏差値30台から宅浪で早稲田に合格した」ぽんの言葉です(笑)。これまで申し上げた通り、今まで自分は全く勉強ができませんでしたが、ライバルができて一緒に一生懸命勉強した結果、早稲田に合格しています。
ですが第一志望校には落ちました。
だから早稲田の受験直前でも受かる気はしていませんでした。しかし、たまたま相性がいい問題が出てそれまで過去問では取ることのできなかった点数を取ることができ、合格できました。
多分これは奇跡ですが、その奇跡の母数を今までの1,000というものから浪人して必死に勉強して行った結果、10まで減らすことができたと思います。1,000回やってやっと受かるものが10回やって受かるという確率に上がったんですね。
つまり受験勉強はただ受かる確率を上げる行為だといえます。
だから、今どんな立ち位置にいる人でもチャンスがあるとも言えます。
その確率が10回に1回かもしれないし、2回に1回かもしれない。諦めずにやったら最後の最後であたりを引き当てるかもしれません。
最後はやっぱり上を目指してほしいということです。今まで非常に頭の悪かった僕ですが、早稲田に受かることができ、自分に対して自信を持つことができました。
その自信のおかげで大学時代は1年間の海外留学にも挑戦することができました。さらに現在では行きたかった文学部への転部もでき、自分の好きな勉強ができています。
つまり一度確固たる自信を持つことで他の分野にも、いい影響を与えることができるということです。
厳しい話ですが、誰でも理解でき、努力の結果が如実に現れる受験は一番自信のつきやすい部分でもあって、一番自信を無くしやすい分野でもあります。
だから一つでも高いところを目指して自信を持つきっかけを掴んでほしいと思います。